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インド・現地でツアーを手配してみた・ゴールデントライアングル
その1.デリー編(2009年)



成田第二ターミナルの一番先端にあるエアインディアのゲート。
始めてタイ・バンコクに行ったときもエアインディアだった。
今はデリーまでの直行便のみになってしまった。
乗り場はインド人が目立ち、この便はほぼ満席だった。


インドのインディラ・ガンジ・国際空港についた。
空港からホテルまでは日本のHISで手配していた送迎サービスを使う。
初めてのインド訪問では、空港からホテルまでの移動を日本で手配しておくとよい、と聞いていた。
インド旅行初心者は空港からタクシーを利用するときに、運転手が客を騙して、勝手に勧めるホテルに連れて行ったり
高額なツアーを組ませる悪徳ツアー会社に連れて行ったりする、被害があるからです。


送迎サービスには私以外に、HISのインドツアー客もひとり乗っていた。
この若い男性の判断は正しい。
日本でインドツアーを勧められて、日本でインドツアーを組んだのは正解。
そのほうが安全で安く済む。
と、私はあとで知ることになる。
先に着いたホテルの前で、送迎の続きを待つ私。


これがインドで初めて待つ体験です。
この待ち時間が、インドの待ち時間なのです。
その時間は長く感じられ、日も暮れていく。やがて慣れていくのです。
私の予約したホテルは、インターネットで探したものをHISに手配してもらったので、少し不安になっていた。
HISのお姉さんが最初に探しだしたホテルを、素直に選んだほうが良かったのでは? と思うようになっていた。


送迎の車の中から見上げるインドの夕暮れと暗闇。
インド初心者で一人旅の気持ちを不安にさせるには充分です。
旅行の準備のときから、『地球の歩き方・インド’08〜’09』を読んでいたので
そのトラブル例の多さも記憶していてなおさら恐い。
とどめに在インド日本大使館のホームページにあった「事件に巻き込まれないために」の
「単独旅行は極力避け、2人以上で行動する。」の一行で完全にアウトなのだ。一人旅なんだもん。


無事にホテルに到着。室内は清潔、エアコンも付いているし、シャワーとトイレもある。何より安全そうだ。
窓は無いみたいだけれど……
初めてフロントに来たときは全然言葉が通じなくて、HISから渡すように言われていた一枚の紙、
バウチャーをそのまま渡して手続きをしてもらった。
それでもしばらく何かを確認していて、時間がかかっていた。
HISを通してブッキングされることが初めてなのかも。
のちにこの部屋は一番安いことを知る。


ヨドバシカメラで買ってきた、電源プラグ変換プラグを使う。
5タイプを持ってきて、BFタイプという形式で携帯電話の充電を開始。
うまくいった。
後でわかることなのだが、デリー、ジャイプール、アグラのどのホテルでも
壁のコンセントには5個くらい穴が開いており、とりあえずBタイプが1個あれば使えた。


初日の夜、ホテルのレストランに行き、最初に頼んだのがこの、タリー。
いろんなインド本を調べて、ベジ(野菜の)タリー(カレーの定食みたいなもの)を選んでおけばいい、と。
知人から、肉は当たると大変だと聞いていて、ベジなのだ………
あと『ガンジス河で平泳ぎ』のインド旅行漫画も参考にした。
美味しい。それに満腹になる。このベジタリーは170ルピー。(2009年6月 1ルピー=2円)
このレストランはとても流行っていて、ディナー時はいつも満席に近かった。


部屋に戻って、さて、飲み水。
このポットの水は、インド慣れしていないお腹にはきつそう。
フロントへ行って、ミネラルウォーターが欲しいと英単語で話してみると、先ほどのレストランで売っていると教えてくれた。
無事、水を確保。


インドのエレベーター。ボタンは『0』から始まる。
インドでは建物の1階は『0』、2階が『1』なのだ。これは何処に行ってもそうだった。
エレベーターのドアは自分の手で開ける。
ボーイさんの誘導でエレベーターに乗ろうとしたとき、まるで家のドアを開けるように
ドアノブを引いて開け、その中にある引き戸をガラガラッと開けていたので、びびった。


翌日。なぜかリクシャー(エンジン付き三輪タクシー)に乗っているわけです。
なぜなら、これより前の出来事。
ホテルのツアーデスクで、ゴールデントライアングルの3泊4日を
強気のお姉さんに、強く勧められたからです。
私は鉄道を使って移動しようと考えていました。しかし…
インドでの単独旅行はリスクが高く、特にアグラでのリクシャー移動が大変くせものであると情報を得ていました。
多少高くても、現地の人にツアーを組んでもらってもいいか、という気分になっていました。
代金は$419。インド慣れしている人が見れば高い金額だといいます。
エアコン付きタクシーと選任ドライバーを4日間貸切+参加者一人なので、観光の値段としてはこんなものでしょう。


もちろんリキシャーで4日間のツアーに出かけるわけではなく
これから$419の現金を作りに、トラベラーズチェックを両替できる両替所に行くわけです。
日曜日で銀行と両替所はお休み。デリーで唯一両替可能な、超高級ホテルの中へ行きます。
なんか楽しい。暑いけれど気持ちいい。


後で知ったことですけれど、旅行者のインド失踪事件の一つにツアー旅行中の行方不明がありました。
必ずしもツアーが安全というわけではない。
けれども、ホテル発のツアーであれば、ホテルに連絡すると助けてくれるので、安全の度合いは高い。
なぜ自信をもってそう言い切れるか?
後日、そういう事態になるときが来るからです………


トラベラーズチェックを現金に両替できたので、ホテルまで戻ります。
インドではクレジットカードを使わないほうが良いらしいです。
初めてトラベラーズチェックを使いました。
安心でとても便利ですね。
しかも、両替を口実にして初日から街中を散策できる。
町の様子や、道のりなどをできるだけ覚えて、後で自由に行動できるようにします。


よく、夜は出歩かないように言われます。本にもそう書いてあります。
旅行者は狙われやすく、日本人も目を付けられやすい。
昼間はとても暑いので、買い物などは夕方になってから出かけると良いと、空港送迎のとき言われました。
アグラの公園では、朝の7時くらいに遊んでいる子供が多かったです。
旅慣れた頃には、昼間リクシャーなど乗り物を利用して、体力を消耗しないようにしていました。


ホテルに戻ってから、窓付きの部屋に移動させてもらいました。
$35で$10アップですけれど、窓があるといいです。
私、英会話もヒンディー語もわからないのです。
それでも部屋を変えてもらったりして、今考えるとすごいな。
一見、小さく見える窓。これがインドのビル建築の特徴でして、エアコンを止めていても涼しい。


高い天井に一台のファンが付いていて、涼しい風になります。
この天井の高さと小型の窓が、暑さを抑えるしくみなのかな、と想像しています。
この部屋は2階にあって、わずかながら通りの砂埃が入ってきます。
上の階の$55の部屋になると、もっと条件はよくなりますけれど。


テラスから見たホテル街。
有名なメインバザール(パハールガンジ)の安宿街より、大通りを挟んで北側にあります。
1000ルピー台のちょっといいホテルが幾つも建っています。
それぞれのホテルの入り口にはドアマン(兼ガードマン)が立っていて、ホテルの中にいる限りは安全です。
メインバザールまで歩いていくことも出来ます。ツーリストの姿も多いです。
ただし、通りの雰囲気はメインバザールよりも、下町っぽさが強いです。
明るいうちに移動するのが無難だと思います。


ジャイプール・アグラツアーにはデリー市内観光がついています。
急いでリキシャーに乗り込み観光します。
午後3時くらいまで部屋で休憩していました。
お約束の寺院だと思われます。
初インドの日本人観光客なら必ず連れて行かれるんじゃないでしょうか。
なぜなら入場料が無料だから。
靴と携帯電話とカメラは入り口で預けます。携帯電話とカメラは専用のロッカーがあります。
帰りに、預かり係のおじいちゃんがチップ欲しそうに話しかけてきた。
おじいちゃん精一杯の笑顔。5ルピー渡しました。会話わからないのに、なぜ通じるのか不思議。


首相官邸側からインド門を眺める通り。
ニューデリー。


インド門。とても大きい。


反対側から撮ったインド門。兵士を慰霊するために立てられたモニュメントなので、このほうが荘厳に見える。


ツアーのスケジュール表です。
1日目、2日目がジャイプール、ピンクシティーとして有名な町です。
3日目がアグラ、タージマハルのある町です。
4日目に朝のタージマハルを見て、デリーに戻ります。
入場料と夕食、ドライバーのチップは含まれないそうです。
この時、日本でツアー組むより高い、と思った。
ちょっと高いし、ドライバーのチップは払いたくない、と言ってみた。
そしたら、チップはいいと、しぶしぶ認めた。
けれども、そのチップはドライバーにとって、とても大切な収入源らしいと、後でわかってくる。
いま、色々考えてみると、この$400台の価格が観光客価格の相場として定着しているのだと思う。
$400から$450の間で安さを競っているのかも知れない。
また、これが観光客の命の値段なのだ、と思えば納得できる。


ホテルにいた人が、現地にあるビールの安い店を案内してくれた。
『地球の歩き方・インド’08〜’09』によると、インドでは飲酒を慎む傾向がある、とのこと。
本には、酒を売る店を『ワインショップ』と呼んでいる、とある。
実際、タクシードライバーも酒屋をワインショップと呼んでいた。
ワインショップは、町の外れの目立たない場所にあったり、街中でも建物の奥にあったりする。
このストロングビールという度数の強いビールは、ホテル近くのビルにあるワインショップにて、1本50ルピーで買った。
店でよく飲まれるキングフィッシャービールは175ルピー位するので、これはかなり安い。

その2.ジャイプール編(2009年)


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